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政権の緩み 大幅な人事刷新が必要

重鎮とは、伊達に経験が長いだけではない。

 

自民・伊吹氏、萩生田氏を念頭に苦言 「マスコミにべらべらしゃべるんじゃない」

11/9(木) 19:22配信

産経新聞

 自民党伊吹文明衆院議長は9日の二階派会合で、萩生田光一幹事長代行が安倍晋三首相と面会後、国会の質問時間配分をめぐる首相発言を記者団に明かしたことを念頭に、苦言を呈した。「国会については幹事長が責任者だ。マスコミにべらべらしゃべるんじゃなくて、幹事長にきちんと報告をしてどうするかをやらなくちゃいけない。ルーズになっている」と語った。

 萩生田氏は衆院選後の10月27日、首相と官邸での面会後、国会の質問時間に関して首相が「これだけの民意を頂いた。われわれの発言内容にも国民が注目しているので、機会をきちんと確保していこう。その努力を党もやってほしい」と発言したことを記者団に紹介した。

政権が長くなれば、どうしても緩みが出る。 モリカケは致命的政治スキャンダルにまで発展はしないだろうが、政府与党に反省材料が無いとはとても言えない。

安倍政権の求心力の源は圧倒的な選挙の強さだが、これにはカラクリがある。小選挙区制による死票と、目を覆うばかりの野党のだらしなさだ。積極的に支持されているわけではなく、消去法で残るのが自民党なのだ。党内で総理と距離を置く議員から、選挙後に「議席ほどの支持はなかった」といった声が多くきかれたのは、現状認識として正しい。総理自身も「謙虚な政権運営」と繰り返してはいるが、こういった時には、重鎮の言葉にはいつも以上に耳を傾けるべきだ。

国会議員は選挙によって有権者の信任を得た国民の代表であり、初当選であろうが比例復活であろうが、ベテランと同列に国民の声を代弁しなければならない。そこに上下関係は無く、あるのは役職の差だけだ。組織には指揮系統があり、もちろん自民党のトップは総裁である安倍総理だ。

しかし組織を安定させ円滑に運営していくために、ときに役職の壁を越えて先輩議員に助言を請い、苦言を受け入れる事はとても重要だ。維新の会もゴタゴタしたが、政党に所属する政治家は各個人が国民の代表者であり、同時に組織の一員でもある。目上の人間に敬意を払えないようでは、組織人としても政治家としても失格だ。中堅と重鎮との差は、目に見える以上にあるものだ。

 

安倍政権には他にも気になっている点がある。政権の屋台骨を支える菅官房長官の答弁に、どことなくトゲを感じる場面が増えてきた事だ。菅氏に関しては驕りや緩みというよりは、精神的な疲労の蓄積ではないかと思う。考えてみれば自民党の政権復活以降の5年間、総理を支え続け歴代最長の任期を更新し続けている。内閣のスポークスマンとして連日の記者会見に加え、首相の懐刀として重要課題には常に中心的役割を果たしてきた。政権にとって最も、余人をもって替えがたい人物である。それは同時に菅氏が国民の不信を買えば、政権は途端に立ち行かなくなる事も意味する。

安倍総理は今後、自民党総裁選で三選された後に宿願である憲法改正に動き出すと見られている。その発議の段階までには、政権の核である菅氏と麻生氏の交代をするべきだろう。麻生氏には一線を退いてもらい、菅氏は今回で衆議院議員を引退した高村副総裁の任期満了にあわせ、副総裁として党の憲法改正案作成を主導してもらってはどうだろうか。おそらく現状では、このぐらいの事をしないと国民投票過半数は遠いと思われる。

問題は、菅氏に代わる官房長官に誰を充てるかだ。総理とある程度距離があり、しかも女性である野田聖子氏が適任と思うが、一番のサプライズは小泉進二郎氏か。安定感をとるなら萩生田氏だが、今の段階では印象が悪すぎる。官房長官交代がもしあるのなら一番可能性が高いのは河野太郎氏だろう。

いずれにせよ、政権の揺るみを引き締めない事には国政にも影響する。多くの声に耳を傾けて、場合によっては大幅な人事刷新も必要だろう。議席ほど支持されているわけではないのだから。

 

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